絶賛公開中の「100万ドルの五稜星(みちしるべ)」。今作のメインは怪盗キッド!!名探偵コナンの作品を語る上で欠かせないキャラクターの1人です。この記事は、怪盗キッドとは何者か?そして怪盗キッドの登場回を振り返り、ずらっと復習できるような内容となっています。昔からのコナンファンも、最近見始めたコナンファンも、全員集合して振り返ってみましょう!
謎多き怪盗キッド
怪盗キッドの素性は?
白いタキシードとトップハット、そしてモノクルがトレードマークの怪盗キッドは、名探偵コナンという作品において謎多き人物として描かれています。
BOY
怪盗キッドって何者なの?マジシャン?
GIRL
まぁマジシャンといえばそうだけど、そうじゃないというか・・・。
怪盗キッドは一言で語りきれない奥深いキャラクターなんだ。
本名は黒羽快斗、工藤新一や毛利蘭と同じ高校2年生なのよね。
BOY
なんだ、普通の高校生じゃん。
GIRL
重要なのはここから・・・
黒羽快斗は父親である黒羽盗一を亡くしていて、遺品から盗一が「怪盗キッド」として世間を騒がせていたことを知るの。そして、快斗は父の死の真相を探るべく、怪盗キッドとしての活動を引き継ぐことにしたというわけ。つまり、怪盗キッドは2代目ってことよ。
BOY
へ〜!そんな背景があったのか・・・
ただの賑やかしキャラかと思ってた。
GIRL
たしかに、読み込んでる読者じゃないとあんまり知らないかもしれないね。
そして、怪盗キッドが宝石を狙うのには訳があるの。
それは次の章で・・・
怪盗キッドは冷静沈着で紳士的。主に変装術を駆使して警察やコナンたちを出し抜きながら、高価な宝石を盗み出します。ただし、彼の犯罪は比較的無害。人を殺したり、誰かを悲しませるような行為はしないところが怪盗キッドのポリシー。
そして、ライバルながらもコナンたちのピンチを何度も救ってくれる怪盗キッドですが、助けた後はいつもさらっといなくなってしまう。そんな紳士ぶりにも注目です。
「まじっく快斗」との関係性は?
名探偵コナンの作者である青山剛昌先生の作品の中に「まじっく快斗」というものがあります。
BOY
「まじっく快斗」って漫画あるよね?それって名探偵コナンのスピンオフなの?
GIRL
今はそういう側面もあるけど、実は「まじっく快斗」の方が先に作られたの。
「まじっく快斗」は1987年に週刊少年サンデーで連載がスタートした作品で、「名探偵コナン」の連載開始は1994年。
先に連載がスタートした漫画のキャラを、のちに生まれた「名探偵コナン」という漫画に転用することになったってわけ。おもしろいよね。
BOY
なるほど〜、そういう構造だったのか〜
怪盗キッドの目的とビッグジュエル
上記で記述があったように、怪盗キッドは父親である黒羽盗一の死の真相を突き止めるというのが大きな目的となっています。
そのキーとなるのが
ビッグジュエル
なんと黒羽盗一の死因には、謎の組織とビッグジュエルというある宝石が関わっていることが描かれているんです。ビッグジュエルはただの宝石ではなく、月の光にかざしたときに赤い宝石〈パンドラ〉が中に見えるという特徴を持つ特別な宝石のこと。
快斗は、ビッグジュエルを手に入れれば父親の死の真相にたどり着けると考えます。
しかし月の光にかざさなければそれがビッグジュエルかどうかを判断できないため、いろいろな宝石に予告状を出しては確認するという作業を繰り返しているんですね。
怪盗キッドの登場回を振り返ろう
怪盗キッドの登場回一覧(単行本ベース)
エピソード番号 | タイトル | 巻数 |
---|---|---|
第76話 | コナンVS怪盗キッド | 第16巻 |
第132-134話 | 奇術愛好家殺人事件(事件編/疑惑編/解決編) | 第20巻 |
第219話 | 集められた名探偵!工藤新一VS怪盗キッド | 第30巻 |
第356話 | 怪盗キッドの驚異空中歩行 | 第44巻 |
第394-396話 | 奇抜な屋敷の大冒険(封印編/絡繰編/解決編) | 第46巻 |
第469-470話 | 怪盗キッドと四名画(前編/後編) | 第53巻 |
第472-473話 | 工藤新一少年の冒険(前編/後編) | 第55巻 |
第515話 | 怪盗キッドの瞬間移動魔術(テレポーテーションマジック) | 第61巻 |
第537-538話 | 怪盗キッドVS最強金庫(前編/後編) | 第64-65巻 |
第585話 | 時を超える桜の恋 | 第68巻 |
第586話 | 闇に消えた麒麟の角 | 第68巻 |
第587話 | キッドVS四神探偵団 | 第68巻 |
第627-628話 | コナンキッドの龍馬お宝攻防戦(前編/後編) | 第70巻 |
第701-704話 | 漆黒の特急 ミステリートレイン(発車/隧道/交差/終点) | 第78巻 |
第724-725話 | コナンVSキッド赤面の人魚(前編/後編) | 第78-79巻 |
第746-747話 | 怪盗キッドVS京極真(前編/後編) | 第82巻 |
第887-888話 | 怪盗キッドの絡繰箱(前編/後編) | 第91巻 |
第983-984話 | キッドVS高明 狙われた唇(前編/後編) | 第96巻 |
特に見ておきたい・読んでおきたい回をピックアップ!!
◆第76話 コナンVS怪盗キッド(第16巻)
記念すべき、怪盗キッドの初登場回。
10年ぶりに世間に現れた”怪盗キッド”は警察を挑発し、得意の変装で追っ手から免れます。
コナンと怪盗キッドが屋上で対峙するシーンは名シーン。
この時怪盗キッドは、「探偵はその後を見てなんくせつける、ただの批評家に過ぎねーんだぜ?」とコナンを挑発します。このセリフはファンの間でも記憶に強く残った一言なのではないでしょうか?
初期のコナンと怪盗キッドの構図は完全に“ライバル”という感じです。
◆第219話 集められた名探偵!工藤新一VS怪盗キッド(第30巻)
『黄昏の館』の晩餐会に招待された小五郎、蘭、コナン、そしてさらに5人の名探偵。探偵が次々と殺されていく中で、コナンは館の謎と怪盗キッドを暗示させる招待主を突き止めようとします。
最後の最後に自ら命を絶とうとする犯人を救ったのは、怪盗キッドでした。
この回は、怪盗キッドの活躍ぶりが見られるだけでなく、名探偵コナンの作品においても重要な回となっているため再読必至です!
◆第472-473話 工藤新一少年の冒険(第55巻)
図書館で読書をしていた少年探偵団が、「ありがとう 1ねんAぐみ もうりらん」と書かれた紙を見つけるところからストーリーは始まります。
時は遡ること10年前。図書館にお化けが出るという噂を確かめるべく、夜の学校に忍び込んだ新一と蘭。その時、怪しい人物から暗号を受け取り、2人で謎を解いていきます。
そのストーリーの最後に、新一の母である工藤有紀子が黒羽盗一と会うシーンが描かれています。黒羽盗一の会話シーンは滅多に出てこないため、とってもレアな一幕ですね。
また、幼少期の黒羽快斗が見られるのも必見ポイント!!
この時に、女優であった工藤有紀子は役作り・変装を黒羽盗一から教わっていたことが明らかになります。(これ以前にも仄めかされていたシーンはありましたが、ダイレクトに描かれたのはここが初めて。)
◆第701-704話 漆黒の特急 ミステリートレイン(第78巻)
鈴木財閥が運行する、行き先の知らされない列車「ベルツリー急行」にコナンたちが乗車することに。
この回は、密室殺人・黒の組織の思惑・灰原の行く末・コナンたちの緻密な計画、さまざまな要素が絡み合う名作回!
そして、怪盗キッドがいなければ灰原の運命は変わっていたのではないかというくらい、彼は重要な役回りを担っています。
GIRL
正直、「あ、灰原終わった」って思ったもんね。
なんだかんだ言いながらもコナンに協力的な怪盗キッド。
怪盗キッドなら力になってくれると全幅の信頼を寄せるコナン。
2人の強い関係性が垣間見れる瞬間でもあります。
コナン&怪盗キッド、ライバルであり互いを信頼する2人の関係《劇場版》
さて、ここまで2人の名シーンをご紹介してきましたが、
実はコナンと怪盗キッドの見どころは単行本だけではないんです!
BOY
なぬ?!
GIRL
実は映画での2人は相棒的な一面もたくさん描かれていて、ライバルでありながらも互いを信頼しているシーンがたくさんあるの!
BOY
教えてくれ。
◆世紀末の魔術師(1999年)
「世紀末の魔術師」は初めて怪盗キッドがメインとして描かれた映画です。
怪盗キッドが狙ったのはロマノフ王朝の秘宝・インペリアルイースターエッグ。しかし盗んだ後に、何者かに撃たれてしまい、コナンたちはエッグを取り戻します。
謎に包まれたエッグの秘密、そしてキッドの行方を追っていくコナン一行ですが、最終的にエッグはキッドによって持ち主の元に届けられます。
キッドの「物はあるべきところに返す」というポリシーが垣間見れた一作ではないでしょうか?
最後の最後まで気を抜けない映画だと思います。
◆銀翼の奇術師マジシャン(2004年)
とある有名舞台女優の所有する指輪を狙い、犯行予告を出した怪盗キッド。犯行当日に劇場を訪れるコナン一行ですが、そこに現れたのは怪盗キッド扮する工藤新一!浮き足立つ蘭と、なんとしてでも尻尾を掴もうとするも失敗に終わるコナン。
その後舞台は飛行機に変わり、そこで事件が起こります。
事件はいつものようにコナンが解決するのですが、ここからまた急展開。
パイロットの急変と飛行機のオイルが足りなくなるというWピンチ。コナンたちの手で緊急着陸を試みます。そして、このとき怪盗キッドがなんとも大胆な方法で救ってくれるのです。この映画は、キッドとコナンの連携プレーが見られる一作と言えるでしょう。
蘭の新一に対する気持ちが溢れるシーンもあるので、必見です。
それにしても、怪盗キッドのこれみよがしでない助け方には毎度惚れ惚れしてしまいますね〜。
◆探偵たちの鎮魂歌レクイエム(2006年)
謎の依頼人に招待されレッド・キャッスルという遊園地に訪れたコナン一行。しかし、蘭や少年探偵団が人質に取られ、小五郎とコナンはとある事件の解決を依頼されます。
蘭たちを一刻も早く解放するため、事件の手がかりを掴むため街に繰り出す小五郎とコナン。そして情報収集している最中、服部平次と白馬探に出会い、2人も同じ依頼を受けていることが判明するのです。
なんとか解決に導いたコナンたちですが、最後の最後にとある危機が襲います。しかしここで怪盗キッドの登場。またしてもさらっとピンチを救ってくれるのです。
なぜ急に怪盗キッドが?というその答えは、本編を見ると分かると思います!
◆天空の難破船ロストシップ(2010年)
宝石がらみのストーリーは、怪盗キッドの犯行予告から始まるのが通常ですが、本作は鈴木財閥の鈴木次郎吉の挑発的な挑戦状から始まります。
その内容は、飛行船内で宝石を盗んでみろというもの。
挑戦状を受け、コナンたちが乗る飛行船にキッドが乗り込みます。
キッドの登場を待ち構える一行ですが、そこでテロリストによる事件が発生してしまいます。本作は、コナンとキッドの対立というよりも、2人の協力がキーとなる一作。
テロリストによる事件を解決したいコナンと、宝石を手に入れたい怪盗キッド。
目的の違う2人がどのように協力していくのか、そしてなぜか蘭と距離が近づく怪盗キッド…?!
スピード感のある作品でとても見やすいおすすめの一本です。
◆業火の向日葵(2015年)
本作はゴッホの「ひまわり」を軸に展開されるストーリー。
冒頭はニューヨークのオークション会場から始まり、鈴木次郎吉と園子が消えたとされていた7枚目の「ひまわり」を落札します。しかし、それを日本に輸送する飛行機で突然火災が発生。炎に包まれる飛行機から怪盗キッドが「ひまわり」を手に脱出する様子が目撃されます。
飛行機の火災はキッドの仕業だと噂されますが、果たしてその真相は・・・?
なんとか「ひまわり」は奪還され、美術館に展示されることになりますが、そこからの展開にも大注目です。
◆紺青の拳フィスト(2019年)
劇場版では初となる海外(シンガポール)を舞台にした本作。
ブルーサファイアという宝石をめぐって、怪盗キッドと京極慎が対立する前代未聞の作品です。本作においてコナンは、シンガポールの少年として振る舞うというなんともトリッキーな設定。
対して怪盗キッドは工藤新一になりすましてシンガポールに現れるのですが、コナンと行動を共にしながら現地で巻き起こる事件に立ち向かっていきます。
アクションシーンが豊富で、珍しくキッドが体を張るシーンが描かれています。
コナンとの名コンビぶりや、蘭との関係、アクションシーン、見どころが盛りだくさんの名作です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
怪盗キッドは謎多き人物ですが、同時に魅力のたくさん詰まったキャラクターです。コナンのライバルでもあり、重要な協力者としての一面も持っている、なんとも憎めない怪盗キッド。
今後もキッドの動向から目が離せませんね!
コメント